2025年10月3日 お役立ち情報

【導入の手引き】公共施設予約システムの選定から運用開始までの流れ

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公共施設の予約管理業務において、デジタル化の波は確実に押し寄せています。しかし、システムの選定から運用開始までには様々な検討事項があり、多くの施設担当者が頭を悩ませているのではないでしょうか。
本コラムでは、35年以上にわたり全国の公共施設に予約システムを提供してきた当社の経験を基に、システム導入を成功に導くためのポイントをご紹介します。ぜひ、公共施設予約システム導入のご参考にしていただければ幸いです。

【導入の手引き】公共施設予約システムの選定から運用開始までの流れ

1. 公共施設予約システム導入の背景と目的

近年、公共施設の効率的な運営と利用者サービスの向上が強く求められています。特に、予約管理業務のデジタル化は、職員の業務効率化と利用者の利便性向上の両面で重要なテーマとなっています。

公共施設予約システムの導入により、24時間365日のオンライン予約受付が可能となり、窓口業務の負担軽減や利用者の利便性向上を実現できます。また、予約状況のリアルタイム把握や収納管理の効率化、統計データの活用による施設運営の最適化なども期待できます。

2025年6月に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、デジタル庁及び総務省が「地方公共団体が優先的にオンライン化を推進すべき手続」として謳っている項目の中に「文化・スポーツ施設等の利用予約」も挙げており、実際に当該手続の利用率が年々増加していることからも、オンライン予約システムの導入は時代の要請といえます。

2. システム選定時の重要なポイント

①システムの操作性

職員向けシステムと利用者向けシステムの両方が直感的で使いやすいことが大前提です。
特に、マルチデバイス対応やレスポンシブデザインの採用により、様々な端末から快適に利用できることが重要です。

②機能面

要件に対してシステムの機能が充足していることも、選定時に必須となる観点です。
標準機能をベースに、マスタ設定を変更することで様々な運用に対応できるような汎用性の高いシステムが望ましいです。

③費用対効果

初期導入費用だけでなく、保守費用やカスタマイズ費用、将来的なバージョンアップ費用なども含めたトータルコストを考慮する必要があります。
特に、マスタ設定の柔軟性が高く、職員自身で各種設定変更が可能なシステムを選ぶことで、運用開始後のカスタマイズ費用を抑制できます。
限られた予算の中で最大限の効果を得るためには、こうした中長期的な観点での検討が欠かせません。

④安全性

SSL/TLSによる暗号化通信や、侵入・攻撃に対するファイアウォールによる対策、アクセスログ管理など、セキュリティ面で十分な対策が講じられていることを確認します。
また、データセンターの安全性や障害対策、バックアップ体制なども重要な選定ポイントとなります。

⑤事業者の質

多くの人々が利用するシステムであることから、サポート力・保守性を担保できる事業者であるかは最も重要な観点の一つです。操作手順など職員からの問い合わせ窓口やシステム自体の保守性もさることながら、施設運用に関する相談、新しいサービスへの連携検討の相談などにも応じてくれる事業者であることは、システムを安定して稼働させるためになくてはならない要素です。
更に、システムの長期運用を見据え、事業者の事業継続性も重要な判断基準となります。導入実績や経営基盤、技術力などを総合的に評価することをお勧めします。

3. 導入プロジェクトの進めかた

公共施設予約システムを初めて導入する場合、導入プロジェクトは大きく以下のステップで進めます。

まず、キックオフでプロジェクト計画書を作成し、業務の範囲や期間、役割分担を明確にします。

次に、システム環境の構築と並行して、現行の運用フローの見直しやマスタ設定の検討を行います。この際、条例や規則、ホームページ等の情報を基に、事業者が仮マスタを設定し、それを基にヒアリングを行うことで、職員の負担を軽減できます。

その後、事業者による設計・製造、マスタ調整、システムテストが行われます。

本稼働前に、システム操作研修や職員による検証を行い、全て問題ないことを確認した上で運用開始となります。

4. 運用開始後の保守・サポート体制

システムの安定運用のためには、充実した保守・サポート体制が不可欠です。

システムの操作方法や施設の運用に精通した担当者によるヘルプデスク対応により、職員からの問い合わせに的確に対応できる体制が望ましいです。

また、システムの稼働監視やバックアップ、セキュリティパッチの適用など、予防保守的な対応も重要です。

さらに、定期的なパッケージバージョンアップの適用により、OSやブラウザの更新への対応や新機能の追加、セキュリティ強化を図ることができます。運用開始後も、施設の運営方法の変更や法改正への対応など、様々な変更要望が発生する可能性があるため、柔軟な保守体制を持つ事業者を選定することが重要です。

5. 導入効果の最大化に向けて

公共施設予約システムの導入効果を最大限に引き出すためには、現行の業務フローを単純にシステム化するのではなく、業務改善の機会として捉え、より効率的な運用方法を検討することが重要です。例えば、利用者登録や予約申請のオンライン化、キャッシュレス決済の導入などにより、窓口業務の大幅な効率化が期待できます。

また、システムから出力される各種統計データを活用し、施設の稼働率向上や収益改善につなげることも重要です。

さらに、実際の運用フローに沿った職員向け研修の実施や、利用者向けのマニュアル整備、FAQ作成なども、システムの効果的な活用に繋がります。

6. YECが選ばれる理由

当社は35年以上にわたり公共施設予約システムの開発・運用に携わってきた実績を持ち、全国で累計120団体以上への導入実績があります。社内に公共施設予約システム専門の部署があり、経験豊富なSE・営業担当が多数在籍しているため、お客様の業務改善まで視野に入れた提案や、きめ細かなサポートを提供できます。

システムの特徴として、マスタ設定が非常に柔軟で、システム改修に係る費用を抑えることができる点や、直観的な操作性を実現している点が挙げられます。マスタ構築にあたっては、仮想のマスタで設定した環境を早期に構築することで、導入プロジェクトの初期段階からお客様に具体的な使用感をイメージしていただき、認識のずれが発生しないように作業を進めています。

また、当社が行う職員向け操作研修では、必ずお客様の運用や状況に沿って、お客様ごとにオリジナルの研修シナリオやマニュアルをご用意しています。ただ機能を覚えるだけではなく、実際の運用に沿った使い方でシステムを最大限利活用していただき、業務効率の向上につなげていただきたいと考えています。

既に他の公共施設予約システムをご利用中の場合でも、当社はデータ移行のノウハウが豊富なため、システム切り替え時の職員負担を最小限に抑えることができます。

さらに、常にお客様のニーズを収集してバージョンアップを重ねており、時代の要請に迅速に対応できる体制を整えている点もお客様からご好評いただいています。

公共施設予約システムの導入は、単なる予約管理業務のデジタル化ではなく、業務改善の絶好の機会です。本コラムでご紹介した内容を参考に、お客様に最適なシステムを選定していただければと思います。

システム選定にあたってご不明な点がございましたら、ぜひ当社にご相談ください。長年の経験から培った高い専門性とサポート力を活かし、お客様の業務効率化と利用者サービス向上に向けて、最適なソリューションをご提案させていただきます。

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