システム導入の背景
職員の負担増加と、葬祭業者からのひとことがきっかけです
「Seagull-LC斎場予約システム」の導入に至る経緯として、システム導入を検討することとなったきっかけを教えてください。
従来、藤沢市では火葬場の予約を紙台帳で運用していました。開庁時間は市民窓口センター、閉庁時間は中央監理室の2ヶ所で予約を受け付けており、毎日予約の紙台帳のやり取りが発生していました。以前の運用は、予約時は、電話で受け付け、紙台帳に内容を記載、葬祭業者から予約の詳細情報をFAXで送ってもらい、帳票出力用のExcelに転記するなど、職員の事務負担が多いことに加えて、予約する側も、電話で空き状況の確認、ご遺族との日程調整後に再度電話をする必要があり、場合によってはすでに空きがなくなってしまい、再度調整するなど、両者とも負担が大きいという課題がありました。今後、予約件数が増えることでこれらの負担がさらに膨らんでいくことを見越して、システムを導入する必要があると判断しました。また、葬祭業者からも予約システムを導入してほしいという要望がありました。
YECが火葬場向けの予約システムを取り扱っていることは、どこで知りましたか?
以前から、平塚市や大和市の組合など近隣の自治体でYECのシステムが導入されていることは把握していました。
「Seagull-LC斎場予約システム」の活用概況
紙台帳がシステムに置き換わり、事務の効率化につながっています
現在、弊社の「Seagull-LC斎場予約システム」をどのように活用されていますか?役立った場面や気に入っている機能などについて具体的に教えてください。
基本的には、紙台帳での運用がシステムに置き換わったという形で、システムの標準機能を活用しています。予約受付だけでなく、現場で管理するための帳票などもシステムから出力して活用しています。従来は、紙の予約台帳から手作業で火葬使用簿に死亡者の名前や葬祭業者などの情報を転記し、現場で使用する紙を印刷していました。システム導入後は、システムから直接出力できるようになったため、事務の効率化につながっています。
主にシステムを利用する部署は、福祉総務課、市民窓口センター、中央監理室、藤沢聖苑の4ヶ所です。
従来は毎日台帳原本やFAXでのやり取りが必要でしたが、システム導入によりその必要がなくなりました。特に、予約業務の主体となっていた市民窓口センターと中央監理室の負担はかなり軽減されています。一方で、システム全体を管理し、運用する役割は福祉総務課が担うことになり、事務の流れを新たに構築しました。
また、マスタ機能の設定範囲が広く、稼働後でも柔軟に対応できる点は非常に便利だと感じています。
システム導入に伴い、業務の運用方法に変更はありましたか?
システム導入に合わせて、藤沢聖苑使用許可証の運用方法を見直しました。従来は戸籍システムで藤沢聖苑使用許可証を発行していましたが、地方公共団体情報システム標準化の仕様として、使用許可証の発行機能の搭載ができませんでした。そこで、別途独自システムを開発・導入するのではなく、予約システムの導入を機に、使用許可証の発行を廃止する方向で運用を見直しました。
庁内の関係部署と調整を重ね、藤沢聖苑使用許可証の発行を廃止し、予約システムの通知メール機能を活用した通知に運用変更を行いました。YECにも通知メールの文言調整などで協力をいただきながら運用を確立しました。
この運用変更により、市民窓口センターでの許可証発行業務が不要となり、DXの推進にもつながりました。
藤沢市の場合、福祉総務課、市民窓口センター、中央監理室、藤沢聖苑など、関係する部署が複数にまたがり、それぞれの立場からの意見を調整する必要がありました。従来の紙台帳ありきの事務運用が確立されていた中で、システム導入により様々な部署に影響が及ぶため、庁内調整には時間を要しました。各関係部署と個別に打ち合わせを重ね、それぞれの意見をまとめ上げていく作業は大変でしたが、結果として「作業が大幅に楽になった」という声を聞くことができ、良かったと感じています。
今回藤沢市様では基本的にパッケージ標準の機能を導入しておりますが、実際に使われてみて機能に対する満足度はいかがですか?
パッケージ標準の機能で、特に運用を大きく変更する必要はありませんでした。システムの機能と藤沢市の運用がスムーズにすり合わせできたと感じています。また、マスタ機能について、稼働後でも費用をかけずに設定を変更できる範囲が広いことは、柔軟性があり非常に便利だと思います。
構築業務におけるYECへの評価
コミュニケーションの取りやすさが、短納期の導入を支えてくれました
システム構築におけるYECの対応についてお聞かせください。
短いスケジュールの中、YECには柔軟に対応していただき、大変助かりました。こちらの要望に対して迅速に対応していただいたことは、非常にありがたかったです。
システム導入は7月に打ち合わせを開始し、11月の稼働を目指しました。構築期間は約3〜4ヶ月と短期間でしたが、YECには調整のうえ柔軟に対応いただきました。
特に7月の1ヶ月間は毎週のように打ち合わせを行い、システムの仕様を固めていきました。
また、YECの担当者とのコミュニケーションが非常にやりやすかったことも印象に残っています。システム構築において、担当者によってはコミュニケーションの取り方に違いがある場合もありますが、YECの担当者はこちらの意図を汲み取ってくださり、対応も柔軟だったため、スムーズに打ち合わせを進めることができました。短いスケジュールの中では、レスポンスの速さや、伝えきれない部分を拾っていただけることが重要ですが、その点でも大変やりやすかったです。
システム稼働についても、計画していた11月の稼働日程通りに進めることができました。
「Seagull-LC 斎場予約システム」導入後の効果
「事務作業が大幅に楽になった」
予約業務の効率化について、どのような効果がありましたか?
実際に予約を受け付けていた市民窓口センターや中央監理室では、予約確認・受付に伴う電話対応の事務がなくなり、予約受付業務が削減され、日中の業務がかなり楽になったと聞いています。システム化したことで、ダブルブッキングを防止でき、担当者の精神的な負担も軽減されています。
また、葬祭業者への一斉メール送信機能が非常に助かっています。従来は、現場の職員が葬祭業者の利用状況を月別・年間でリスト化し、それを基に約150社の各業者の連絡先をインターネット等で個別に調べ、運用変更などのお知らせがある際には郵便で送付していました。しかし、システム導入後は、メール送信機能を使うことで簡単に通知できるようになり、大幅に効率化されました。エアコンの故障など、不具合が起きた際の緊急のお知らせについても、迅速に対応できるようになりました。現場の職員もリスト化する作業が不要になり、その時間も削減されています。
さらに、従来は葬祭業者から藤沢聖苑にFAXで当日必要な情報(会食の有無、会葬者数、宗派など)を送ってもらい、それを手作業で入力していましたが、システムに項目を追加していただいたことで、葬祭業者がシステムに直接入力できるようになりました。これにより、現場での手間も大幅に軽減されています。
葬祭業者にとっても、業務の効率化につながっていると聞いています。従来は電話で空き状況を確認する必要があり、目の前にお客様がいる中で「何時は空いていますか」と何度も確認する手間がありました。システム導入後は、パソコンで空き状況を確認しながらお客様と話ができるため、業務が非常にスムーズになったと聞いています。近隣市で同様のシステムを利用しているので、システム化に関する抵抗感もなく、便利に使っていただいているようです。
補助金申請について
現状業務の棚卸と導入効果を具体的に数値化しました
デジタル庁の補助金を活用されたとのことですが、申請の経緯を教えてください。
システム導入にあたり、デジタル戦略課から補助金の情報を得て、デジタル庁の補助金申請を行いました。申請にあたっては、システム導入によって業務がどのように効率化されるのか、業務削減の効果を数値化した資料を作成する必要があり、システム導入による業務の効率化、業務削減の効果等を整理しました。具体的には、現在の業務にかかっている時間や手間を整理し、システム導入後にどの程度削減されるのかを明確にする作業を行いました。
補助金を活用することで、システム導入の財源を確保し、計画通りにプロジェクトを進めることができました。
先輩ユーザーからのアドバイス
システム導入成功のカギは、庁内の関係部署との調整
現在、斎場施設向けのシステム導入を検討している自治体に「先輩ユーザー」としてアドバイスをいただけますか?
システム導入を検討される際には、庁内の組織調整を導入前に早めに行うことをお勧めします。藤沢市の場合、福祉総務課、市民窓口センター、中央監理室、藤沢聖苑など、関係する部署が複数あり、それぞれの立場からの意見を調整する必要がありました。従来の紙台帳による事務運用が確立されていた中で、システム導入により様々な部署に影響が及ぶため、事前に十分な調整時間を確保しておけば、よりスムーズに進められたと感じています。導入前の段階で、関係部署との調整や運用方法の見直しを早めに検討しておくことが、後々の円滑な導入につながると思います。
ワイイーシーソリューションズへの今後の期待
引き続き、安定したシステム運用を期待しています
システムやYECに関して、もっとこうだと良いな、と思う点があれば教えてください。
先日、システムの計画停止がありましたが、事前にお知らせをいただき、問題なく対応できました。その後も特に問題は発生しておらず、システムとして安定して稼働しています。今のところ、大きな障害やトラブルもなく、順調に運用できています。
今後も、何か困ったことがあった際に、すぐに連絡が取れる体制を維持していただければと思います。引き続き、安定したシステム運用と、迅速なサポート対応を期待しています。
引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

お忙しい中、貴重なお話をいただきありがとうございました。
※取材日時 2026年2月