
秘書業務とは
そもそも秘書業務とは、どのような仕事なのでしょうか。ここでは、秘書業務の概要を解説します。
スケジュールの管理・調整をする
代表的な秘書業務の1つとして、スケジュールの管理や調整が挙げられます。上司の予定を取りまとめ、会議やアポイントなどの日時・場所などを管理する業務です。また、新しい予定を入れる際も、ほかの予定を確認して日程が重複しないように調整します。
日程の重複や間違いがあれば上司の信頼を損ねる原因になるため、秘書が正しくスケジュールを把握しておく必要があります。
電話・メール・来客に対応する
上司にかかってきた電話への一次対応も秘書の仕事です。上司はさまざまな仕事を抱えているため、秘書が内容に応じて対応を検討します。また、上司宛のメールもチェックし、重要度に応じて上司に確認を取ったり、簡単な内容については上司の代わりに返信したりします。
さらに、上司に来客があれば応接室への案内も必要です。使用する書類も過不足なく用意します。
文書・資料の作成と管理をする
秘書は、上司が業務で使用する各種文書や資料の作成・管理にも対応します。具体的には、経費精算の書類や会議・商談に必要な資料を作成したり、必要な書類を取引先へ送付したりします。また、上司が使用する書類をファイリングし、いつでもすぐに確認できるよう管理しなければなりません。
各種手配をする
各種手配も秘書業務に含まれます。例えば、上司が出張の際に泊まるホテルの予約、新幹線や飛行機のチケットの購入、取引先へ渡す手土産の購入などです。また、会食する店の予約、年賀状の送付、お歳暮やお中元の手配、タクシーの配車の連絡、宅配便の発送なども秘書が対応します。
社内業務をサポートする
秘書業務では、上司がスムーズに仕事を進めるための環境整備も行います。例えば、机まわりの清掃、整理整頓、備品の補充なども秘書が対応します。また、郵便物の管理や応接室の予約なども、多忙な上司の負担を軽くするために秘書が対応するケースが多いようです。

秘書業務での苦労とは
秘書業務にはさまざまな苦労があります。以下で具体的に解説します。
自分のペースで働けない
秘書は、基本的に上司に合わせて働く必要があります。常に上司のスケジュールを考慮し、スムーズに仕事を進められるよう適切にサポートしなければなりません。上司の都合に合わせて急な対応が求められ、自由に作業できる時間が減る可能性もあります。
仕事量が多い
すでに解説したとおり秘書業務の範囲は広く、仕事量も多い傾向にあります。細々とした業務を同時進行でいくつも対応している場合もよくあります。秘書業務には雑用も含まれており、業務をすべて列挙するのは困難です。しかし、秘書業務は上司がスムーズに仕事を進めるために不可欠であり、些細な内容でも着実に対応する必要があります。
勤務時間が不規則になる
秘書は上司のスケジュールに合わせるため、勤務時間も不規則になりがちです。状況にもよりますが、基本的に上司の仕事が終わらなければ、秘書も退社できません。早出、残業、休日出勤などが必要になるケースもよくあります。また、急な来客や会合が入り、想定外のタイミングで秘書業務が発生する可能性もあります。

秘書業務を効率化する4つの方法
秘書業務を効率化するには、どうすればよいのでしょうか。具体的な4つの方法について解説します。
業務マニュアル・フローチャートを作る
秘書業務をマニュアル化すると、効率化につながります。具体的には、定型化している業務、頻度が高い業務、共有できる業務などはマニュアル化が可能です。マニュアルを作成すれば秘書業務の属人化を防止でき、質も維持しやすくなります。業務の流れをフローチャートにまとめ、誰が見てもわかるように作成するとよいでしょう。
業務の一部を自動化する
単純作業を積極的に自動化すれば、秘書業務の効率アップを期待できます。例えば、入力作業は、Excelのマクロ機能を使用すると自動化が可能です。また、共有事項の一斉通知やスケジュール調整も、グループウェアにより実現できます。
ITツールを活用する
便利なITツールの導入による秘書業務の効率化もおすすめです。例えば、チャットツール、スケジュール管理ツール、情報管理ツールなど、秘書業務に利用できるITツールはさまざまあります。スケジュールの閲覧やアポイントなどにリマインダー機能を活用すると、よりスムーズに対応できるでしょう。
アウトソーシング(外注)を利用する
秘書業務の負担を軽くして効率化する方法としては、アウトソーシング(外注)の利用も挙げられます。例えば、一般的なスキルで対応可能な電話応対や経理業務などは、外部に任せても問題なく対応できる可能性が高いでしょう。対応する業務量を減らせるため、より重要な業務に労力を割けるようになります。

秘書業務を効率化する3つのコツ
秘書業務を効率化するには、意識したいことがあります。ここでは、3つのコツについて解説します。
業務に優先順位をつける
秘書業務の効率化にあたっては、業務の優先順位を意識することが大切です。それぞれの業務の重要度や緊急度などを考慮し、どれを優先して対応すべきか判断しましょう。迷わず適切な判断をするには、明確な判断基準を定めておく必要があります。
スケジュールには余裕をもたせる
上司のスケジュールを管理するうえでは、時間の余裕を意識しましょう。予定と予定の間隔を空け、あえて空白の時間も作るようにしてください。時間に余裕がないとストレスが溜まりやすく、上司にも自由な時間が必要だからです。スケジュールに余裕があれば、急に重要な用事が入った際も柔軟に対応しやすくなります。
業務を整理する
秘書業務は多岐にわたるため、効率化を実現するには一度整理が必要です。業務の種類や特徴に応じてまとめたり分けたりしましょう。また、無駄な作業がないかチェックし、不要なら排除も検討してください。また、複数人が関わる業務を集約すると、情報共有がしやすくなります。

秘書業務の効率化で得られる効果とは
秘書業務を効率化すると、どのような効果を得られるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
モチベーションの向上につながる
秘書業務の効率化を実現できれば、秘書の仕事に対するモチベーションが向上します。秘書業務は膨大で時間も多くかかりますが、効率化すれば短縮が可能です。その結果、日々の残業の削減も期待できます。秘書にとって働きやすい環境が整い、仕事のモチベーションや満足度を高められる可能性があります。
時間やコストを削減できる
秘書業務の効率化により、時間やコストの削減にもつながります。1つの業務にかかる時間を短縮できるため、すでに触れたとおり残業の削減が可能です。また、残業が減れば企業が負担する残業代も少なくなり、人件費の削減にもなります。
生産性が向上する
効率化に取り組むと、1つの業務に対応するために必要な人員や時間が少なくなります。その結果、生産性の向上につながります。より少ない人員や時間で対応できるようになれば、他の業務にリソースを回すことも可能です。さらに企業全体の生産性を向上させられる可能性があります。

秘書業務の効率化を進める際の注意点
秘書業務の効率化を進めるうえでは、気をつけたいこともあります。注意点について解説します。
効率化できる業務を選ぶ
秘書業務の効率化を成功させるには、対象とする業務を適切に選ぶ必要があります。秘書業務の中で効率化しやすい業務は、情報共有が可能な業務です。一方、機密情報や個人情報などを扱う業務は特に慎重な対応が求められるため、効率化には向いていません。効率化してもミスや不正が生じにくい業務を選ぶことが大切です。
複数の施策を同時に進めない
効率化に取り組む際は、1つずつ施策に取り組みましょう。一度にまとめて複数の施策を取り入れた場合、現場の負担が大きくなります。その結果、効率化が失敗する可能性も高まります。効率化を着実に進めて成功を目指すには、実践しやすい施策を見極めて順番に取り組む必要があります。
使いやすいツールを導入する
すでに触れたとおり、ITツールを導入すると秘書業務をスムーズに効率化できます。ツールは機能性も大切ですが、現場の秘書にとっての使いやすさが特に重要です。使いにくければ、役立つ機能が備わっていてもなかなか浸透しません。難解なツールを使いこなすには時間や労力がかかり、かえって現場の負担を増やす恐れがあります。
そのためツールは、使いやすさを確認したうえで導入しましょう
まとめ
秘書業務には多様な業務が含まれており、秘書には大きな負担がかかっています。秘書業務の効率化に取り組めば、生産性の向上やコスト削減などのさまざまな効果を期待できます。効率化を実現するには、業務に優先順位をつけたうえで、ITツールの導入やアウトソーシング(外注)などを検討しましょう。
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