
麻雀
私の趣味のひとつに麻雀があります。ほとんどの棋士は本質的に勝負を争うゲームが好きなので、麻雀好きの棋士は多いです。鈴木大介九段など、麻雀プロを兼任している棋士もいるほどです。
じつはルールは将棋より早く覚えました。私は3人兄弟の末っ子なのですが、父が家で麻雀をしたいという理由(麻雀は4人で行うゲーム)で小1のときに兄二人と一緒にルールを教わりました。優れたゲーム性と偶然性に、すぐ夢中になりました。
将棋は情報が全て見えているので、ほぼ実力通りの結果になりますが、麻雀は見えてない部分が多く、また配牌(最初に配られるカードのようなもの)の良し悪しに実力は関係ありませんので、初心者がプロに勝つこともあります。そのあたりも面白いところです。
いちばんハマったのは二十代前半でしょうか。来る日も来る日も麻雀に明け暮れたときがありました。ちょうど棋士を目指して、将棋修業中のときで、勝ち抜けない辛さをごまかす意味もあったかもしれません。
いまはだいぶ落ち着いて、ときどき知人と打つ程度ですが、交流にはもってこいのゲームです。4人で何時間か遊んで、そのあと夕飯に行けば会話も弾みます。
一時は「麻雀でずいぶん無駄な時間を過ごしてしまった」と思った時もありますが、いまはやっていてよかったと思っています。付き合いの幅も広がりました。本当に無駄なことってないんだな、と思います。
ここ数年はMリーグという麻雀トッププロの団体戦がABEMAで定期的に放映されていて、麻雀人気も上がっています。ちなみに私は前述の鈴木九段が所属している「BEAST X(ビースト・テン)」というチームを応援しています。
麻雀は突き詰めれば実力のゲームですが、運の要素も大きく、その日に誰が勝つかは分かりません。負けたとき本当は実力だったとしても「今日はツイてなかった」と言い訳できるのも(笑)将棋と違ういいところです。
私は麻雀はけっこう攻めるタイプです。正直、将棋と一緒で辛抱が大事なゲームとは分かっているのですが、「趣味の麻雀でまで我慢したくない」という思いもあり、迷ったときは思い切って攻めることにしています。
最後に自慢させてください。これが言いたいために今回は麻雀をテーマにしました(笑)。
先日プロも参加している麻雀大会でなんと優勝しました!親善目的の大会なので、そこまで威張れるものではないですけど、なんでも1位は嬉しいですね。 半荘4回打ってポイントを競うのですが、1着2着1着1着という成績でした。ふつうオール1着でないと優勝はなかなか難しいので、ツキがありました。ワイイーシー麻雀好きの方、こんどご一緒しましょう!



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次の一手 前回の問題と回答
最後に詰将棋を出題します。まず前回次の一手の回答です。

【解説】自玉の逃げ道を開きつつ、相手の守りの銀を攻める▲4五歩が正解になります。
△4五同銀には▲5五角の王手飛車があります。以下△7五歩▲4四歩までで後手の投了と
なりました。有段者クラスの問題でした。
詰将棋 問題

今回は5手詰と長めです。ヒント 初手は飛車捨てです。最後は頭金の形を目指してください