
日本将棋連盟『100周年』
先日の9月8日に日本将棋連盟の100周年パーティーが開催されました。連盟の歴史は知っているようで知らないことも多く、これまでを振り返るいい機会になりました。
私が棋士になったのは2005年ですが、棋士の養成機関である奨励会に入会したのは1984年になります。途中、欠けている期間はありますが、連盟に約40年お世話になっていることになります。
創世期、将棋は賭け事の一種のように認識されて、棋士を職業と認められなかった時代もあったと聞きます。結婚の挨拶に相手の両親と会って「将棋で暮らしている」という話をしたものの、「あなたの将棋が強いのは分かりました。ところで職業は何ですか?」と聞かれるということもあったようです。
今のように棋士が世間に認められるまでに相当な先人の苦労がありました。感謝を忘れず、次の100年に繋げていきたいと思います。
ということで今年は大きな節目の年なのですが、現実にもいろいろな変化がありました。まず東西将棋会館ともに新会館に移転します。東京は1976年、関西は1981年以来になります。
東京将棋会館は千駄ヶ谷駅前に場所を変えて10月1日にオープンします。これまでは同じ千駄ヶ谷ですが、駅から徒歩7~8分の閑静な場所でした。鳩の森神社が目の前にあって、厳かな雰囲気もある場所でした。対局前、神頼みで神社に寄ったりしたものです。
ここから離れるのは寂しいですが、駅前になりますし、一層賑やかになるのではないのかと思います。お近くに来た時はぜひお立ち寄りください。
関西将棋会館は現在の大阪・福島から大阪・高槻市に移転します。将棋のまちとしても知られる高槻市は今回の移転に大きなサポートをして下さっています。聞けば棋士がラッピングされたバスがあるとか。訪れたとき乗るのも楽しみです。
もうひとつ現在、女流棋士トップである西山朋佳さんが棋士編入試験に挑んでいます。合格すれば女性初の棋士となります。この節目のときの歴史的な快挙がなされるかどうか注目されています。期間は9月~来年1月の予定。ニュース等でも取りあがられていますのでぜひご注目ください!

詰将棋シリーズ 第3回(問題と回答)
最後に詰将棋を出題します。
まず前回(詰将棋シリーズ第2回)の回答です。

【解説】初手に角を捨てる▲2二角成が急所の一手。△同銀左なら▲1二銀までの詰みとなります。
詰将棋シリーズ 第4回
問題です。
3手詰です。ヒントは3三の地点に相手玉を逃がさないようにしましょう。回答は来月に。
